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カップヌードル

タイトルのカップヌードルは、吉野家の牛丼でも、グリコのポッキーでも何でもよかったのですが、何が言いたいかというと定番商品(最終形態)ということです。

逆に味が変わってしまったら人は離れていきます。わたしは常日頃から定番商品を羨ましいと感じていますが、その理由は、僕の治療も体系化し、最終形態になればどんなに楽だろうと思うからです。

長年治療をしていても、治療方法に答えが見つかりません。治療方法にセオリーがあれば万人に対して何も悩むことはないのですが、人の体はひとりひとり違います。体型も違うし、男女でも違う。性格も違う。響く鍼の刺激が好きな人もいれば、鍼は怖くて苦手という人もいます。治療のやり方を全く同じにする方が無理かもしれません。

1000人の患者がいるように、1000人の鍼灸師がいます。全員やり方が違います。僕自身鍼の勉強をする中でいろんな先生と出会いました。

鍼の長さや太さは本当に細かく何種類にも分かれていますが、0.1番鍼という髪の毛よりもずっと細い鍼を使う先生もいます。痛みはまったくといっていいほどありません。鍼をしっかり効かせることが大切ということで、逆に10番鍼という太くて硬い鍼を使う先生もいます。

どちらが正解なのか?正解はないのです。患者さんが満足してくれる治療が答えです。どの世界も同じかもしれませんが、この世界はきっとわたし自身の体が動かなくなるまで勉強が必要なんだろうと気が重くなることがありますが、それでも、日々の中でより良い治療方法を発見した時にはとても大きな喜びを感じます。そんなことを繰り返しながら鍼灸という壮大で果てのない世界を楽しみながら生きていきたいと思います。

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